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ストーカー/タルコフスキー [静けさ]

久しぶりにタルコフスキーのストーカーを見た.
静かな映画だ.
音楽らしきものは,終り近くの魚に汚水が流れてくるシーンで流れるボレロだけ.
ストーカーが,軌道車でゾーンに到着したとき,「この静けさ」「ここが一番ですよ」
という言葉が印象的だ.

山に入る,雪の山に入る.
この静けさ ここが一番 と思う.凛とした空気に癒される.
ストーカーのように深い絶望から「無」の癒しへ.
無とは,静けさとは俗世間からの逃避か,真の休息への希求なのか.
(イラストは,八ヶ岳しらびそ小屋 http://www.ytg.janis.or.jp/~st.imai/ から借用)
しらびそ.jpg

避難所 [時事]

神戸市須磨区T中学で生活をしていた.阪神淡路大震災の被災者である.
西宮の自宅マンションは倒壊こそしなかったが全壊で壁の割れ目から外が見えていた.重心の低い超弩級のオーディオラックが縦に立ち,ブラウン管モニターは,2mほど飛んで枕の上に載っていた.
神戸市内の実家に帰していた妻子と母の生死はしばらく不明であった.この実家はもうない.

さて,しかしながら避難所での生活は苦痛である.1995年当時,煙草と喫煙者はまだ市民権を維持していた.震災被害が大きかった市街地 兵庫区,長田区,須磨区 などの居住者は庶民階層がほとんどであり,喫煙者も多く,共通の生活空間で小さな子供が居ても喫煙をするのである.ただでさえ仕切のない大空間で価値観の違う他人と四六時中生活をすることは神経をやられる.東日本大震災被災者の皆様,大変辛いことでしょう.

der Prolog [静けさ]

BBT 1989 sommer.jpgKoeten 1989.jpg
バッハ アルヴォ・ペルト キース・ジャレット ,アンドレイ・タルコフスキー ヴィクトル・エリセ 彼らの音楽,映像に共通する言葉は「静謐」だと思う.東ベルリン ライプチヒ ケーテン アイゼナハ バッハの足跡をたどった旧体制の街には強いられた静寂があった 列車が国境を越え東の兵士達が姿を消すと人々は堰をきったようにおしゃべりを始めるのだった.1989年夏 旧西ドイツ国境の街パッサウは東からの脱出者たちで溢れていた.強いられた静寂から資本主義の喧噪を求めたのだろうか.やまのいえに逃避しようとしている僕は,成果主義に押しつぶされた敗北者?そうかもしれない.ペルトのミニマルな音楽をレキソタンなしで聴けるところは,タルコフスキーの描くゾーンか エリセのかもめの家か・・・・ はたして僕はやまのいえをつくる.



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